2011年6月16日木曜日

炊き出しの注意


料理の保存のポイント

<調理その1 酢>
味に影響がない程度の量でも強い殺菌効果があるので、できるだけ食材に酢を絡ませる。
(例:ポテトサラダ)
キュウリやタマネギなど中に入れる材料を切ったあと、軽く酢をふる。ポテトをマッシュした段階でも酢を少々。

<調理その2 メニュー>
炒め物よりも煮物が圧倒的にリスクが少ない
*炒めものは空気に触れながらの加熱になるため、具材の芯までは滅菌に必要な温度と時間は火が通らないとのこと


<あら熱の取り方>
食品は可能な限り急冷すること。20℃〜40℃の温度帯で菌は急速に繁殖する。
煮物、汁物は冷えにくいので、シンクに水を張り、鍋を入れる。水の高さを鍋に入っている料理よりも高くするのがポイント。


<パッキング法>
ポテトサラダや水分の少ない煮物、炒め物

1 発泡スチロール容器に氷を敷く
2 二重にしたビニール袋の内側をアルコール除菌する
3 あら熱をとった料理を空気を抜くようにつめ、内側の袋を縛る
4 外側の袋を畳むように折る

*タッパーに入れるよりも、空気を抜ける点、氷に料理が当たる面が増える点で優れている。
                                                    
<現地での再加熱・殺菌>

カレー、汁物などは、具材の芯まで80℃・5分以上加熱しなければならない。沸騰状態を10分が目安。提供直前の一度の火入れでは、十分に加熱できない危険があるため、調理済みの食品は現地で二度火入れをすること

(例:12時提供の場合)
1 到着後10時ごろまでに一度完全に火入れをして滅菌する
2 11時半に再度火入れをする

(カレーの加熱)
一度目の加熱で完全殺菌。この加熱から一度冷める過程で、1割程度水分が抜けて詰まるので、二度目の加熱の際に、鍋底にお湯を足して加熱するとこげない



*いちばん重要なのは、リーダーがすべての料理のチェックをしてGoサインを出すこと。そこが一元管理できていないと「まだ、沸騰してないけど、だいたい温まったし、もう人が並んでるから出さなきゃ」というような状態から事故が起こる。被災者の方々は抵抗力の低下している人も多く、自分の家庭レベルの衛生・殺菌の意識では危険。
その他、トマトソースは菌が繁殖しやすいようだ、という話も。

*現地での調理はできるだけしない。調理場所・提供場所の情報は可能な限り現地の方に写真を送ってもらい、必要な対策を練る。

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