2011年4月15日金曜日

ぎっくり腰のツボ

今日ご紹介するのは「腰痛点」
その名の通り、腰痛、とくにぎっくり腰の治療の常用穴です。

場所は手の甲側。
小指と薬指の骨の間を手首方向にたどっていった行き止まりの凹み。

人差し指と中指の骨の間を手首方向にたどっていった行き止まりの凹み。
左右あるので計4カ所です。

指を骨の間に押し入れるような要領でしっかりと揉みます。
4カ所で計4分。さらに一番痛かったポイントをもう1〜2分揉みながら
腰をゆっくりと動かします。
ぎっくり腰の予防や腰痛改善のためには、一番痛いポイント一カ所を
1分ほど刺激するだけでも効果があります。

中国の病院ではぎっくり腰の患者さんは、このツボに鍼を刺したまま、
腰を回したり歩き回ったりして治療効果を上げています。

ぎっくり腰が長引いている場合は
その原因(寒湿、湿熱、気滞、瘀血、腎虚など)に応じて
治療を組み立てていく必要があります。

とりあえず、3日程度の急性期を過ぎたら
温めたり、ストレッチをして気血の流れをよくするのが基本
怖がって動かないようにしていると、
治りも悪く、また再発もしやすくなってしまいます。

2011年4月14日木曜日

のどの痛み、インフルエンザ・風邪予防の漢方薬ー板藍根

長年北京に住んでいた私が、
今でも常備している漢方薬のひとつが「板藍根」。
ウイルス抗菌・解熱消炎・免疫増強などの薬理作用があり、友人のお医者さんも「天然の抗生物質!」と賞賛。


喉の調子がちょっと悪くなって「風邪かな?」と思ったときにすかさず飲むと、たいていは治ってしまいます。


昨日今日は、とうとう花粉症が発症したのか、風邪っぽいのか、鼻水とくしゃみが出て、一日中鼻をかんでいました。
すると、夕方に耳が少し熱をもったように薄ら痛くなってきました。
中耳炎だか外耳炎になりそうな、いや〜な感じ。
ドラッグストアにも点耳薬は売ってなかったので、
とりあえず「合谷」というツボを押しながらしのいでいたのですが、
そこで思い出したのが「板藍根」。


喉の痛みに効く=抗炎症作用がある→耳の炎症にも効くはず!
と思って飲んだら、効果テキメンでした。


写真は北京同仁堂の「板藍根顆粒」。
顆粒状の薬を、インスタントコーヒーのようにお湯に溶かして飲みます。
ネットでも購入ますが、1箱500円〜2500円とかなりバラつきが!
ちなみに現地では15元〜17元くらいだったかしら?
中国に行く機会があったら、是非まとめ買いをおすすめします 


2011年4月13日水曜日

「生姜を乾燥させると生の生姜の4倍も体が温まる」というお話

今日、羽鳥アナのモーニングバードで
「生姜を乾燥させると生の生姜の4倍も体が温まる」
という話をしていました。

これは生姜に含まれる成分、
ショウガオール」と「ジンゲロール」の働きの違いによるもの。

「あるある大辞典」や「ためしてガッテン」「はなまるマーケット」などでも
紹介されましたが、簡単にまとめると

生の生姜の主成分ジンゲロールは乾燥や加熱すると
ショウガオールに変わり、体を温める作用が強くなる
      ↓
   冷え性改善には
      ↓
生の生姜をスライスして乾燥させる(電子レンジも可)
煮る、炒めるなどの加熱でもOK
生姜紅茶や生姜湯もできるだけ熱いお湯で


ということです。もう少し詳しく説明すると


  生の生姜の主成分は「ジンゲロール」


殺菌・消炎作用が強い
末梢血管を拡張させる

漢方的には
生姜:ショウキョウ(辛温解表薬/辛・微温)発汗・解熱作用のある生薬
悪寒、発熱、頭痛などの風邪によく使われる。(桂枝湯など)

ここで注意したいのが「末梢血管を拡張」という点。
手足の先がぽかぽかするので、体が温まると思いがちなのですが
これはつまり放熱するということなので、
結果として体の中心部分の温度は下がってしまうのです。
これに対して


  乾燥または加熱した生姜の主成分は「ショウガオール」
体の深部を温める力が強い

漢方的には
乾姜:カンキョウ(散寒薬/辛・大熱)は体の中を強力に温める生薬                 
特に腹部の冷えによる下痢や嘔吐、慢性化した冷えなどに使われる。
(半夏乾姜散、小青竜湯など)

つまり、冷え改善にはショウガオール>ジンゲロールということですね。
ちなみにショウガオールは1917年に日本で発見された成分です。
中国では1〜2世紀に書かれた『神農本草経』をいう本ですでに、
「生姜(しょうきょう)」と乾燥した「乾姜(かんきょう)」の
違いを説明しています。すごいですね〜〜。



具体的なまとめ:
 冷え性の方が生姜を摂るときはショウガオールを中心に。
ジンジャラーさんはお茶やお味噌汁に入れたりと、
意識せずにジンゲロールをショウガオールに
変えていることも多いようです。
でも、せっかくならチューブ生姜を使う時でも、
お湯を沸かす時から入れ、しっかり加熱すると
より効果が高まります。

風邪ひきのときはジンゲロールを中心に。
ジンゲロールは酸素に触れると壊れてしまうので、
生姜湯などには皮付きの生姜をできるだけおろしてすぐに使うようにしましょう。

あるある大辞典
ためしてガッテン
http://cgi4.nhk.or.jp/gatten/archive/program.cgi?p_id=P20100825

その他の参考サイト
http://www.ekouhou.net/ショウガ加工食品組成物及びその製造方法/disp-A,2010-124786.html
http://syouga.h-and-w.jp/index.php?e=20

2011年4月12日火曜日

地震酔いを防ぐ方法

地震酔いは船酔いや乗り物酔いと同じ原理。
乗り物酔い防止と同じ方法で地震酔いを防ぐことができます。
*ただし身の危険のない程度のゆれの場合の対処法ですので、ヨロシクお願いします。

地震酔い防止・その壱
ゆれてるときは手元を見ない&ゆれているものを見ない

移動する車内で本を読んでいると、誰でも気持ち悪くなりますよね。
地震のときにパソコンやケータイを見ているのはこれと同じこと。
顔を上げ、窓の外を見たり、空を見上げていましょう。
また、ゆれているものを見つめて、ゆれを確認するのもNG
気がつかなければ、その方がいいんです!
小さなゆれはムシしちゃいましょう!


地震酔い防止法・その弐
ゆれているときはじっとしないで動きましょう

ゆれ始めるとつい息を止め、身を硬くして
“ゆれを全身で味わっちゃって”いませんか?

外にいるとゆれには気がつきにくいのと同様、
自分が動いていれば、小さなゆれはスルーできます。

船酔い防止にも船と一緒に動くという方法があります。
ものが落下しない程度のゆれの時は、立って軽く足踏みをしたり
歩き回ったほうが地震酔い防止になります。


その他、睡眠不足や空腹、衣服のしめつけ、精神的な緊張など
地震酔いの誘因になります。
地震酔いが続いている人は、お休みの日にはちょっと寝坊をして、
ゆったりとした服でハーブティーでも飲みながら、
ほっこりとした時間を作ってみてください。

地震酔いを改善するツボ・その弐「外関」

パニック障害など精神的なトラブルにもよく使われる「外関」。
地震酔い(とくにめまい)+耳鳴り、頭痛、のぼせ、目の充血などに効果的。

内関のちょうど裏側、手首の背にできるしわから
指3本分肘寄り中央(二本の腱の間)のツボです。

指先を腱の間に割り入れるように押し込んで、
圧痛を感じるポイントを探しましょう。

やや強めに3〜5秒押して離すように3分ほど刺激します。

緊張が続き、頭に血が上って詰まっているような状態を改善します。

地震酔いを改善するツボ・その壱「内関」

乗り物酔いのツボとして有名なのが「内関」。
地震酔い(とくに吐き気)+動悸、胸痛、胃痛、不眠、イライラに効果的です。

船酔い防止グッズとして売っている“酔い止めバンド”は
このツボを刺激するためのグッズ。
妊婦さんがつわりを抑えるために使うこともあるようです。

場所は手首の内側のしわから、指3本分肘寄り。2本の太い腱の間です。

ゆっくりと深呼吸をしながら3分程度押し揉みます。
米粒やビーズなどを絆創膏で半日〜1日程度貼り付けておき、
時々上から軽く指圧するのもおすすめです。
貼りっぱなしだと、体が刺激に慣れ効果がでにくくなるので、
長期間貼りたい場合は、片手ずつ交互に貼っておくといいでしょう。